ChatGPTの引用元の87%はBing!見落としがちなAI検索対策を解説

ChatGPTの引用元の87%はBing!見落としがちなAI検索対策を解説

ChatGPTに自社を出したくて、Googleの検索対策に力を入れている方は多いと思います。私も少し前まで、記事を整えてはGoogleの順位ばかり気にしていました。ところが、肝心な場所が抜けていました。それがBing(マイクロソフトの検索エンジン)です。

本記事では、ChatGPTに引用されるためになぜBingが重要なのか、そしてBing Webmaster Toolsへの登録手順を、自社サイトの実データつきで解説します。あわせて「中小企業は本当にBing対策をやるべきなのか」という、少し踏み込んだ話もします。

なお、AI検索対策(LLMO)の全体像は「LLMOとは?非エンジニアでも今日からできるAI検索対策」で解説しています。

目次

ChatGPTの検索はBingで動いている

ChatGPTの検索機能は、Bingの検索インデックス(索引)を使って回答を作っています。だからBingに載っていないサイトは、Googleでどれだけ上位でも、ChatGPTの回答には出てきにくいのです。

どれくらいBing頼みなのか。アメリカのマーケティング会社Seer Interactiveが、約100種類の質問・500件超の引用で、同じ質問をChatGPT・Google・Bingで比較検証しました。すると、ChatGPTの引用の87%がBingの上位の検索結果と一致し、その多くは10位以内に入っていました。一方でGoogleとの一致は56%(順位の中央値は17位)にとどまっています。
出典:Seer Interactive「87% of SearchGPT Citations Match Bing’s Top Results」

正直、私もこの数字を見て「そんなにBingメインなのか」と驚きました。

ChatGPTがBingの索引を通じてサイトの情報を引用する流れ。あなたのサイト→Bingの索引→ChatGPTの回答の3ステップの図

ここで多くの人が誤解しています。「Google検索で上位に出れば、ChatGPTにも引用される」と思い込んでいるんです。これは私も同じでした。でも、ChatGPTが見ているのはGoogleではなくBing。土俵が別なんです。

Bingに登録しなくてもインデックスはされる。ただし…

先に誤解を1つ解いておきます。Bing Webmaster Toolsに登録しなくても、Bingのインデックスに載ること自体はあります。Bingのロボットが自力でサイトを見つければ、勝手に載ります。

ただし問題は、新しいサイトや弱いサイトは、放っておくとBingがなかなか見つけに来ないことです。何ヶ月も素通りされることもあります。

Bing Webmaster Toolsへの登録は、「うちのサイトはここにあります」とこちらから知らせて、発見を早める行為です。登録が絶対条件ではありませんが、登録した方が発見は早くなります。とくに立ち上げ期のサイトほど効果が見込めます。無料で登録できるため、やっておいて損はありません。

Bing Webmaster Toolsに登録する手順

登録は、Googleサーチコンソール(Google版の同じツール)の設定をそのまま引き継げます。実際に私がやったときは5分で終わりました。

登録の3ステップ
  • 1. Googleサーチコンソールからインポートする
  • 2. サイトマップを送信する
  • 3. URL検査でインデックスを促す

1. Googleサーチコンソールからインポートする

Bing Webmaster Tools にアクセスし、Googleアカウントでサインインします。初回画面に「GSCからインポート」というボタンが出るので、選びます。

Googleサーチコンソールに登録済みのサイトを選んでインポートすると、所有権の確認もサイトマップも自動で引き継がれます。手動での確認コード設置などは不要です。Googleサーチコンソールをすでに使っているなら、ここが一番ラクです。

2. サイトマップを送信する

インポートで引き継がれていれば、すでにサイトマップ(サイトの地図=全ページの一覧)が入っています。左メニューの「サイトマップ」で、https://自分のドメイン/sitemap.xml が登録されているか確認しましょう。

Bing Webmaster Toolsのサイトマップ画面。sitemap.xmlが送信済みで検出URL数が4件と表示されている

もし入っていなければ、「サイトマップの送信」から手動で追加します。送信直後は「処理中」と表示されますが、1日ほどで読み込まれます。

3. URL検査でインデックスを促す

左メニューの「URL検査」に、載せたい記事のURLを貼って検査しましょう。まだインデックスされていなければ「インデックス登録の要求」を押せば、Bingに「早く読みに来て」と申請できます。

Bing Webmaster Toolsに登録した後に必ずすること

登録したら、記事URLを1つURL検査にかけて、状態を見ましょう。ここで、私が実際に見た表示を共有します。

Bing Webmaster ToolsのURL検査で「発見されましたが、クロールされていません」と表示されている画面

「発見されましたが、クロールされていません」

これは「サイトの存在は知っているが、まだ中身を読みに行っていない」という意味です。つまり登録するまで、Bingはうちのサイトをほぼ素通りしていた。ChatGPTに出るわけがなかったんです。

この表示が出ても慌てなくて大丈夫です。登録して「インデックス登録の要求」を出しておけば、あとはBingが読みに来るのを待つだけです。数日から数週間かかります。

BingとGoogleは評価が似ている

安心してほしいのは、BingとGoogleのランキングは、根っこの考え方がよく似ている点です。どちらも「読者にとって役立つ、分かりやすいページ」を上位に出そうとします。だからGoogle向けに丁寧に作ったサイトは、Bingでも評価されやすくなります。

先ほどのSeer Interactiveの検証でも、同じ質問に対するBingとGoogleの検索結果は、完全一致ではないものの重なる部分が多いことが示されています。つまりBing専用の特別な裏技を探すより、質の高い記事を書くことが、GoogleとBingの両方に効くわけです。

強いて違いを挙げるなら、Bingは運用歴の長いサイト(ドメインの古さ)や、実際に中身が更新されているページを比較的好むと言われています。日付だけ新しくしても意味はなく、本文そのものが更新されているかを見ています。ただ、ここに振り回される必要はありません。やるべきことは、GoogleでもBingでも変わらないからです。

中小企業は、本当にBing対策をやるべきか

ここまで書いておいて正直な話をします。大半の中小企業は、まずGoogle向けに質の高い記事を書くことに集中すればいいというのが私の考えです。

理由はシンプルで、日本の検索の大部分はGoogleだからです。Yahoo!もGoogleの検索結果を使っているため、実質的に国内シェアの約9割がGoogleです。ここを外して「Bingに全力」は、労力の向け先を間違えています。

しかも、Bing対策といっても特別なことはほとんどありません。質の高い記事を書けば、Bingでも上位に出やすくなるからです。GoogleとBingの評価には相関があるので、「Bing専用の裏技」を探すより、読者の役に立つ記事を書く方がずっと効きます。

そのうえで、Bing Webmaster Toolsの登録をおすすめできるのは、次のようなサイトです。

Bing登録をおすすめできるサイト
  • 開設して1年未満のサイト
  • これから記事を書き始める、または記事が10本未満のサイト
  • ChatGPTなどのAI検索からの流入を、これから取りにいきたいサイト

こういう立ち上げ期のサイトは、放っておくとBingに見つけてもらえません。登録は無料で5分なので、やっておいて損はない、という位置づけです。逆に、すでに運用歴が長くGoogleで安定して流入があるサイトは、慌てて何かする話ではありません。

ChatGPTとBingに関するよくある質問

最後に、ChatGPTとBingについてよく検索されている疑問に、簡潔に答えます。

ChatGPTはGoogleとBingのどちらを使っていますか?

ChatGPTの検索機能は、主にBingの索引を使っています。Seer Interactiveの調査では、ChatGPTの引用の87%がBingの上位(多くは10位以内)と一致し、Googleとの一致は56%でした。Googleの検索結果を直接は使っていないとされています。

Bing Webmaster Toolsの登録は無料ですか?

無料です。Microsoftアカウントがあれば誰でも登録できます。Googleサーチコンソールの設定を引き継ぐインポート機能を使えば、5分ほどで登録が完了します。

Googleサーチコンソールに登録していればBingは不要ですか?

別物なので、Bingにも登録が必要です。ChatGPTが見ているのはBingの索引なので、AI検索からの流入を狙うなら、Bingへの登録が効いてきます。ただし優先度は、まずGoogle向けの良い記事づくりが先です。

Bingに登録すればすぐChatGPTに引用されますか?

すぐには出ません。Bingがサイトを読みに来て(クロール)、索引に載せて(インデックス)、それがChatGPTの回答に反映されるまでには時間がかかります。数週間から数ヶ月の単位で、気長に見てください。

OAI-SearchBotとは何ですか?

ChatGPTの検索用のロボット(クローラー)です。ChatGPTが回答のためにWebページを見に来るときに使われます。robots.txtでこのロボットをブロックしていると、ChatGPTの検索結果に出にくくなるので、許可しておきましょう。設定の確認方法は「robots.txtでAI検索をブロックしていないか診断する方法」で解説しています。

Microsoft CopilotもBing対策で出やすくなりますか?

出やすくなります。Microsoft CopilotもBingの索引を使っているため、Bingに正しく登録・評価されているサイトは、Copilotの回答にも取り上げられやすくなります。

まとめ|まずGoogleで良い記事を、弱小サイトはBing登録もしよう

ChatGPTの検索はBingの索引を使っていて、引用の87%がBingの上位と一致するという調査があります。だからAI検索からの流入を狙うなら、Bingへの登録は効いてきます。

ただし優先順位は大切です。大半の中小企業は、まずGoogle向けに読者の役立つ記事を書くことが先。BingとGoogleの評価には相関があるので、良い記事はどちらでも効きます。そのうえで、開設1年未満や記事10本未満の立ち上げ期のサイトは、無料5分のBing登録をやっておくと、AI検索への入口が開きます。

ハトロクスでは、こうしたAI検索対策を、戦略づくりから記事制作、公開後の改善まで一貫してお手伝いしています。「自社はBingやAI検索に出ているのか」という確認だけでも構いませんので、気軽に現状をお聞かせください。

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