記事の外注で失敗しない7つのコツを解説【AI時代の確認点つき】

記事の外注で失敗しない7つのコツ

記事を外注してうまくいかないとき、原因が書き手の力量にあることは多くありません。誰に向けて、何のために書くのか。それが伝わっていない依頼書では、書き手は推測で埋めるしかないのです。逆に、想定読者とゴール、そして合格の基準。この3つを渡すだけで、初稿の精度は大きく変わります。外注のコツは、書き手を探す前の準備にほぼ集約されます。

本記事では、記事を600本以上手がけてきた受注側の経験と、自社メディアで発注する側に回った経験の両方から、外注のコツを7つに整理しました。あわせて、AIで書かれた原稿が納品されたときにどこを見ればよいかも、具体的に書いています。

外注の費用そのものを先に知りたい場合は、単価の内訳から作業範囲による差まで記事作成の費用相場でまとめています。

この記事を書いた人
株式会社ハトロクス 代表取締役 安部譲一

安部 譲一(あべ じょういち)/株式会社ハトロクス 代表取締役

早稲田大学を卒業後、お笑い芸人として2年間活動しました。その後は教育サービス業の上場企業に7年間勤務し、ライターとして独立。クラウドワークスでは上位100人の「TOPプロクラウドワーカー」に認定。ライター部門の週間契約ランキングで1位を獲得しました。これまでに書いたSEO記事は600本以上です。オウンドメディアの責任者としては、問い合わせ数を前年比1.8倍にしています。現在はAIライティング講座の講師も務めながら、自社メディアで実際に試したことをそのまま記事にしています。

この記事で扱う7つのコツ
  1. 記事のゴールを先に決める
  2. 外注する範囲を線引きする
  3. 合否の基準を文書にする
  4. 外注先を種類から選ぶ
  5. 依頼書に判断材料を入れる
  6. AIで書かれた原稿を確認する
  7. フィードバックを次の依頼に残す

目次

記事の外注で失敗する原因

記事の外注で失敗する原因のほとんどは、依頼内容のあいまいさです。「SEOに強い記事を5本お願いします」だけを渡すと、書き手は誰に向けて何を書けばよいか判断できず、当たりさわりのない一般論の原稿が返ってきます。修正の往復が増えるのは、書き手の力量ではなく、判断材料が渡っていないことが理由です。

受注する側にいると、この差ははっきり見えます。構成案、ターゲット、ペルソナ、そして読者が抱えている顕在ニーズと潜在ニーズ。さらに、問い合わせを増やしたいのか、資料請求につなげたいのか、認知度を上げたいのかという企画の目的。ここまで書かれた依頼書が来た案件は、初稿でほぼ通りました。一方、キーワードだけが並んだ依頼は、3回書き直しても方向が定まりません。書き手が悪いのではなく、書き手が推測で埋めるしかない状態になっているのです。

外注は「作業を渡すこと」ではなく「判断を渡さないこと」で成否が決まります。 何を判断してほしくないかを先に決めておくと、原稿のブレは大きく減ります。

受注する側として、いちばん困るのは「おまかせします」という渡され方です。指示が無いぶん書き手は楽をできますが、何を目的にした記事なのかが分からないまま進むことになります。

そして丸投げの場合、書き手の力量の差がそのまま原稿に出ます。 目的を自分で組み立てられる書き手なら形になりますが、そうでなければ当たりさわりのない原稿が返ってきます。依頼側から見れば、書き手選びに賭けている状態です。


記事を外注する前に決める3つのこと

依頼書を書き始める前に、社内で決めておくことが3つあります。ゴール、外注する範囲、合否の基準の3点です。ここが決まっていないまま募集をかけると、見積もりの比較すらできません。順に見ていきましょう。

この見出しで解説すること
  • 1. 記事のゴールを決める
  • 2. 外注する範囲を線引きする
  • 3. 合否の基準を文書にする
記事を外注する範囲の3段階を示す図

1. 記事のゴールを決める

ゴールとは、その記事を読んだ人に次に何をしてほしいかです。問い合わせなのか、資料請求なのか、社名を覚えてもらうだけでよいのか。ゴールが違えば、同じキーワードでも書く内容は変わるのです。

たとえば「記事作成 外注」で集客する記事でも、問い合わせを取りにいくなら概要から料金や依頼手順まで書く必要があり、認知が目的なら考え方の解説で足ります。ここを書き手に丸投げすると、記事の後半が急に営業色を帯びたり、逆に何の導線もない読み物になったりします。

ゴールは記事単位で1つに絞りましょう。 1本で問い合わせも採用も狙うと、どちらにも届きません。

2. 外注する範囲を線引きする

記事づくりは、キーワード設計、構成作成、執筆、ファクトチェック、編集、画像選定、入稿という工程に分かれます。このうちどこからどこまでを外に出すのかを、依頼前に決めておきます。

範囲は大きく3段階です。執筆だけを渡す形がいちばん安く、構成から任せると企画の負担が減り、キーワード設計から任せるとメディア運営そのものを預ける形になります。安く見えた見積もりが実は執筆のみで、構成づくりが社内に残っていた、という食い違いも珍しくありません。

キーワード設計から構成まで社内で作る場合は、SEO記事の構成の作り方で手順を公開していますので、そちらの型をそのまま依頼書に使えます。

3. 合否の基準を文書にする

納品された原稿を何をもって合格とするか、依頼前に文章にしておきます。文字数、見出しの数、出典の付け方、使ってほしくない言い回し。この4点だけでも書いておくと、感覚での差し戻しがなくなります。

基準がないと、レビューが「なんとなく物足りない」という感想になり、書き手は何を直せばよいか分かりません。修正指示は、好みではなく基準との差分で伝えると1回で通ります。

参考までに、ハトロクスが実際に使っている禁止表現から、一部を抜き出します。

  • 「〜が重要です」で締めない
  • 「結論として」「まず」「さらに」といった接続を多用しない
  • 「〜と言えるでしょう」のように、断定を避ける言い回しを使わない
  • 「〜につながります」で効果をぼかさない
  • 「確実」「絶対」は使わない
  • 「〜だそうです」「〜らしいです」と伝聞で逃げない
  • 「〜ます」「〜です」を3回以上続けない
  • 「〜ましょう」「〜ください」を多用しない

まだありますが、一例です。こうした基準を先に渡しておくと、公開前の修正が目に見えて減ります。


記事の外注先3種類の違い

外注先は、クラウドソーシング、個人ライター、記事制作会社の3つに分かれます。単価だけで比べると判断を誤るので、進行の手間まで含めて見比べましょう。

外注先 単価の傾向 進行の手間 向いている場面
クラウドソーシング 低い 大きい(選定と教育が社内負担) 本数を試したい立ち上げ期
個人ライター 中間 中間(相性が合えば安定する) 専門分野が決まっている場合
記事制作会社 高い 小さい(進行と品質管理を任せられる) 継続してメディアを回したい場合

クラウドソーシングは単価を抑えられる代わりに、応募者の見極めと教育の時間が社内に残ります。

個人ライターは、その分野を書ける人に当たれば長く安定します。ただし1人が体調を崩すと供給が止まるため、2人体制にしておくと安心です。

記事制作会社は単価が上がります。ただし進行管理から品質の一次チェックまで込みなので、担当者が1人しかいない会社では結果的に安くつくことも少なくありません。単価の目安は記事作成の費用相場で種類別にまとめています。

「安い外注先を探す」より「教育の手間を誰が持つか」で選ぶと、判断がぶれません。


記事の外注の依頼書に入れる項目

依頼書は、書き手が推測しなくて済む状態を作るための文書です。細かく書くほど良いわけではなく、書き手が迷う箇所だけを埋めれば足ります。実務で渡している項目は次の7つです。

項目 書く内容 抜けたときに起きること
想定読者 職種、知識レベル、抱えている困りごと 誰にも刺さらない一般論になる
記事のゴール 読後にしてほしい行動 導線のない読み物になる
狙うキーワード 主軸1つと関連語 記事同士が同じ検索語を取り合う
参考にしてほしい記事 自社の既存記事を2本 文体とトーンがそろわない
使わない表現 誇張表現や自社の禁止ワード 公開前の修正が増える
出典の扱い 数字に出典を付ける範囲 裏の取れない数字が入る
納期と修正回数 初稿日と修正の上限 差し戻しが延々と続く

受注する側から見れば、依頼書とは要するに「判断のマニュアル」です。ここが決まっている会社の依頼は、迷う場面がないので初稿の精度が上がります。

このうち効き目が大きいのは「参考にしてほしい記事」です。文体は言葉で説明するより、実物を2本渡したほうが早く伝わります。自社の記事がまだ無い場合は、社長のあいさつ文や会社案内でも役に立ちます。

逆に、細かすぎる指定は逆効果です。1文の長さまで決めてしまうと、書き手が持っている経験や工夫の入る余地がなくなります。


AIで書かれた原稿の見分け方

外注した原稿がAIで書かれていた場合、まず見るのは事実と数字です。AIで書かれた文章は、読みやすく整っている一方で、出典の無い数字と、誰にでも書ける一般論が混ざりやすいという癖があります。文体だけで判断せず、確認できる箇所から見ていきましょう。

この見出しで解説すること
  • 1. 数字と固有名詞の裏を取る
  • 2. 同じ言い回しの重複を探す
  • 3. 体験と固有名詞が入っているか確かめる

なお、AIを使うこと自体が問題なのではありません。ハトロクスでも下書きにAIを使っています。問題になるのは、確認しないまま納品されることです。依頼書の段階で「AIの使用は可、ただし数字と固有名詞は裏を取ること」と書いておくと、もめごとになりません。

1. 数字と固有名詞の裏を取る

原稿に出てくる数字を1つずつ検索し、出典のページに同じ数字が載っているかを確かめます。実際に多いのは、数字自体は実在するのに、発表元が別の会社にすり替わっているパターンです。

サービス名や制度名も同じで、名称が少し古いまま書かれていることがあります。確認できない数字は、公開前に削るか、出典が取れる別の数字に差し替えましょう。

2. 同じ言い回しの重複を探す

文末を上から順に見て、「〜ます」が3回以上続く箇所を探します。あわせて、離れた見出しで同じ説明が繰り返されていないかも見ます。前半で説明したことを後半でもう一度書いてしまうのは、AIで書かれた原稿によく見かけるパターンです。

直し方はAIっぽい文章を自然にする方法にまとめてありますので、レビュー担当者に共有しておくと確認が早く終わります。

3. 体験と固有名詞が入っているか確かめる

その会社でなければ書けない内容が1つも入っていない原稿は、Google検索でもAI検索でも埋もれます。 実際の案件名、社内での失敗、担当者の判断といった具体が1つも無ければ、書き手ではなく依頼側の材料不足を疑いましょう。

材料は、担当者に15分ヒアリングするだけで集まります。書き手に「何を聞けば書けるか」を先に質問してもらう進め方にすれば、ヒアリング自体も外注先に任せられるはずです。AIを使った書き方そのものはAIライティングで質を上げるコツで解説しています。


受注する側から見た、進めやすい依頼

書き手の側から見ると、進めやすい依頼には共通点があります。修正指示が具体的で、判断の理由が添えられていることです。ここは発注側の記事にはあまり書かれていないので、率直にお伝えします。

進めやすいのは、「ここは読者が初心者なので、専門用語の前に一言説明を足してください」のように、直す箇所と理由がセットになった指示です。書き手は次から同じ指摘を受けずに済み、2本目以降の精度が上がります。

反対に困るのは、「全体的にもう少し良くしてください」という指示と、レビュー担当が途中で変わって前回と逆の指摘が来る場合です。前者は直しようがなく、後者は積み上げたものが消えます。修正指示は口頭で済ませず、文書に残して蓄積すると、同じ説明を毎回しなくて済みます。


外注した記事を公開した後にやること

納品されて公開したら終わりではありません。公開後にやることは、検索順位と表示の確認、フィードバックの蓄積、定期的なリライトの3つです。ここを回すと、次の依頼の精度が上がります。順番に見ていきましょう。

この見出しで解説すること
  • 1. 検索順位と表示を確認する
  • 2. フィードバックを蓄積する
  • 3. 定期的にリライトする

1. 検索順位と表示を確認する

公開してすぐには検索結果に出てきません。インデックス登録から表示までの期間と早め方は検索結果に表示されるまでの期間でまとめています。1か月ほど経ってから、狙ったキーワードで何位に付いているかを確認しましょう。

外注先に成果を共有すると、書き手側も次の記事の狙いを合わせやすくなります。順位という共通の物差しがあると、好みの議論になりません。

2. フィードバックを蓄積する

修正した箇所と理由を1つのファイルにためていきます。3本も回せば、その会社なりの執筆ルールができあがります。次の書き手に渡す教育コストは、ここで大きく下がるはずです。

ためる先は、共有ドキュメント1枚で十分です。凝った管理ツールを入れると更新されなくなるので、書き足すだけの形にしておきましょう。

3. 定期的にリライトする

公開した記事は、時間が経つほど情報が古びます。とくにAI関連や料金の話は変化が速いので、四半期ごとに見直しを回しておきましょう。やり方はリライトのやり方で解説しています。

リライトを外注の契約に含めておくと、書いた本人が直せるので早く終わります。新規本数だけで契約すると、古い記事が誰の担当でもなくなりがちなので、初回の契約時に決めておくのがおすすめです。


記事の外注に関するよくある質問

最後に、記事の外注について検索されることの多い疑問に答えます。

この見出しで解説すること
  • 記事の外注は何本から頼めますか?
  • 記事の外注にかかる費用はいくらですか?
  • 外注した記事の著作権はどうなりますか?
  • 外注した記事がAIで書かれていても問題ありませんか?
  • クラウドソーシングと記事制作会社はどちらがよいですか?
  • 記事の外注で最初に用意する資料は何ですか?
  • 外注した記事の修正は何回まで依頼できますか?

記事の外注は何本から頼めますか?

制作会社によりますが、1本から受ける会社と、5本や10本単位でまとめて受ける会社に分かれます。初めての外注では、まず1本から2本を試し、修正の往復がどれくらい発生するかを見てから本数を増やすと安全です。ハトロクスでも1本からお受けしています。

記事の外注にかかる費用はいくらですか?

執筆のみで1本15,000円前後から、構成からキーワード設計まで含めると1本あたりの金額は上がります。金額の幅は文字数と作業範囲で決まるため、種類別の内訳は記事作成の費用相場で確認できます。

外注した記事の著作権はどうなりますか?

基本的には、発注元へ著作権が移る契約が多いです。ただし契約書に何も書いていない場合、著作権が書いた側に残ったままになることもあります。自社サイトに掲載して自由に修正したいのであれば、発注時の契約書に著作権の譲渡と、著作者人格権を行使しない旨を入れておきましょう。

外注した記事がAIで書かれていても問題ありませんか?

AIを使うこと自体は問題ありません。Googleも作り方ではなく内容の品質で評価すると説明しています。ただし、出典の無い数字や事実と異なる記述が残ったまま公開されると、読者からの信頼を損ないます。依頼書に「数字と固有名詞は裏を取る」と書いておきましょう。

クラウドソーシングと記事制作会社はどちらがよいですか?

社内に記事をレビューできる人がいるならクラウドソーシング、いないなら記事制作会社が良いでしょう。クラウドソーシングは単価が下がる代わりに、選定と教育の時間が社内に残るためです。担当者が1人だけの会社では、制作会社に任せたほうが総額で安く収まる場合もあります。

記事の外注で最初に用意する資料は何ですか?

想定読者、記事のゴール、参考にしてほしい自社記事2本の3点です。この3点があれば、書き手は初稿の方向を大きく外しません。逆にキーワードだけを渡すと、修正の往復が増えます。

外注した記事の修正は何回まで依頼できますか?

会社によって異なります。参考までに、私が受けている案件では平均1回、多くても2回のやり取りで終わることがほとんどです。それ以上の往復が続くようなら、依頼書の情報が足りていないか、レビューの基準が定まっていない可能性があります。契約前に修正回数の上限と、範囲外の修正が発生した場合の追加料金を確認しておくと安心です。ハトロクスでは制作中の修正に回数の上限を設けていません。


まとめ|記事の外注は依頼書づくりから始めよう

記事の外注がうまくいくかどうかは、依頼先の力量よりも、渡す依頼書の中身で決まります。想定読者とゴール、外注する範囲、合否の基準の3つを先に決め、参考記事を2本添えるだけで、初稿の精度は変わります。

AIで書かれた原稿が納品される場面も増えました。使うこと自体を止めるのではなく、数字と固有名詞の裏取りを依頼書に書き込んでおけば、公開前の手戻りを抑えられます。そして公開後は、順位の確認と修正理由の蓄積を回していきましょう。3本も続ければ、その会社なりの執筆ルールが残ります。

とはいえ、依頼書づくりから毎回やる余裕がない会社も多いはずです。ハトロクスでは、キーワード設計から執筆、公開後のリライトまでを一緒に進めています。自社メディアでも同じやり方を実践しています。記事の外注でお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。


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